【うつ病と丹田】精神を安定させる丹田呼吸をご紹介します。

皆さんこんにちは。不二流体術名古屋・大阪道場です。
ここ数年、著名人による自殺を始め、自ら命を絶つ人が増加しています。自殺の本当の理由はもちろん本人にしか分かり得ませんが、死を選ぶほどつらかったことは何だったのか、命を絶つと決心した時、彼らはどのような気持ちだったのか。そういったことを想像すると、どうしようもなく悲しくなります。

自殺のリスクファクター

先述したように、自殺の本当の理由は本人にしか分かりませんが、一般的に自殺のリスクファクターとしては以下のようなものがあります。

・心の病気…うつ病を始め、統合失調症やアルコール依存症などの病気にかかることが自殺の最大の原因です。

・経済問題…失業や退職などによる経済・生活上の大きな不安は心に強いストレスとなり、うつ病を引き起こしやすくなります。

・孤立…一人暮らしで頼れる人がいなかったり、配偶者に先立たれ心に大きなダメージを受けたりした場合も自殺の原因となります。

・年齢と性別…一般的に年齢が高くなるほど自作のリスクは高まります。また、性別では男性の方が女性よりも2倍以上自殺のリスクが高まります。男性は女性よりも自分の「弱み」を見せることに抵抗があり、また女性よりも人との付き合いが苦手な人が多く、一人で悩みを抱え込む傾向があることが原因の一つと考えられています。また、男性は女性よりも確実に死ねる方法を選ぶので自殺未遂が少ないというのも、男性に自殺者が多い理由です。

コロナ禍による自殺者の増加

それでは次に、2020年から始まったコロナ禍による自殺者数の変化について見ていきましょう。
下の図のように、近年減少傾向にあった国内の自殺者数ですが、コロナ禍により2020年には11年ぶりの増加となりました。


(参考:警察庁、厚労省)

コロナ禍で自殺者が増加した理由としては、感染拡大防止のためにとられた措置により経済的な苦境に追い込まれたことや、また、他人との接点が激減し社会的に孤立してしまったということが考えられます。
こういったことが原因で、精神的なうつ状態、いわゆる「コロナうつ」に罹ってしまい、そこから自殺へと繋がっていくケースが多く見られているのです。

うつの改善には、丹田呼吸が最適

自殺の大きな要因となっている「うつ」ですが、このうつは呼吸法によって改善を期待することができます。というのも、感情と呼吸というのは密接な繋がりがあり、不安定な呼吸は不安定な感情を生んでいるのです。逆に言うと、正しい呼吸を行うことで感情は安定し、うつなど心の病の克服も期待できるということです。

それでは実際にどのような呼吸法が良いのでしょうか。
心を落ち着かせる効果のある呼吸法で一般的によく知られているのが「腹式呼吸」です。
腹式呼吸とは、息を吸うときにお腹を膨らませ、息を吐くときにお腹を凹ませる呼吸法です。肺の下にある横隔膜という筋肉を上下に動かして行います。
腹式呼吸を行うことで、自律神経のうちの副交感神経が働きます。人の自律神経は交感神経と副交感神経という二つの神経から成り立っており、副交感神経が働いている時はリラックスした状態になります。つまり腹式呼吸を行うことで副交感神経が優位になり、高いリラックス効果が得られるのです。

さらに今回はリラックス効果が高く、うつ解消にも効果的な「丹田呼吸」という呼吸法を紹介しましょう。
丹田とは、おへそから手の指4本分くらい下の部分にあり、エネルギーが集まる場所として昔から重要視されてきました。

この丹田を意識して行う呼吸が丹田呼吸法です。
丹田呼吸は以下の手順で行います。

① 下半身が安定するように軽くあぐらをかいて床に座る。
② 背筋を伸ばして、両手を合わせて「丹田」に添える。
③ 「丹田」を意識して、お腹を膨らませながらゆっくり鼻から息を吸う。
④ 「丹田」を意識して、お腹を凹ませながらゆっくりと口から息を吐く。
⑤ これを10セットくらい繰り返す。

一見腹式呼吸と同じように思えるかもしれませんが、丹田呼吸と腹式呼吸の大きな違いは「丹田を意識しているかどうか」ということです。
丹田呼吸の特徴は、何と言っても「丹田を意識する」ことです。体の気を集める場所である丹田を意識して行うことで、よりリラックス効果が高まるのです。

この丹田呼吸を習慣的に行うことで、心が休まり、落ち着いた気持ちを取り戻せます。その結果、辛く苦しい日常から解放されるかもしれません。

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