【鬼滅の刃を古武術的観点から分析!③】鬼滅の刃の「刀」を古武術の観点から解説します。

皆さんこんにちは。前回、前々回と大ヒット漫画「鬼滅の刃」と「古武術」との関係についてお話してきましたが、今回は最後、「刀」についてお話していこうと思います。

鬼滅の刃と「刀」

鬼滅の刃において「刀」は鬼と戦う為の非常に大切な武器です。
中でも「日輪刀」は、人喰い鬼を倒すことのできる唯一の刀であり、鬼殺隊士達が基本装備しているものです。日輪刀なくして鬼とは戦えないという、本作では非常に重要なアイテムとして描かれています。
炭治郎も鱗滝左近次の下での修行を終えて、この日輪刀を渡されましたね。

日輪刀とは

そもそも日輪刀とは、一年中日が射し、太陽に一番近い山とされる「陽光山(ようこうざん)」という山でのみ採取することができる、“猩々緋砂鉄(しょうじょうひさてつ)”と“猩々緋鉱石(しょうじょうひこうせき)”という砂鉄と鉱石を原料としています。これらの鉄は陽の光を吸収するという性質があり、この特殊な鉄で作られた「日輪刀」で鬼の頸を切ることで、日光を浴びること以外は基本的に不死身である鬼を殺すことができるのです。
また日輪刀は別名「色変わりの刀」と呼ばれており、持ち主によって刃の色が変わり、それぞれの色ごとに特性があるという面白い性質もありましたね。(第二巻より)
私個人的には、刀鍛冶の鋼鐵塚(はがねづか)さんが第6巻で伊之助の為に作った刀を、伊之助が石でガンガンと打ち付け、自分好みの刀に仕上げたところ。それを見た鋼鐵塚(はがねづか)さんが怒り心頭して、「ないわ~、あいつないわ~」とアニメオリジナルのセリフをブツブツ言いながら帰っていく姿がたまらなく好きです。人の話を聞かず性格的に難ありの鋼鐵塚さんですが、刀に対する思いは人一倍で、自分の成型した日輪刀はわが子のように愛しているという、この愛すべきサブキャラは本作でも重要な役を担っていましたね。

日本刀の重さについて

ちなみにこの日輪刀、重さにしてどれくらいあるのでしょう。実際の日本刀の重さは約1㎏程度とされています。1㎏の刀をただちょっと持って振るくらいなら誰にでもできそうですが、炭治郎を始め鬼殺隊士達は、この牛乳パック1本分ほどある日輪刀を長時間振って、あの凶悪な鬼達と激しく戦っているのです。
さらに炭治郎においては、鬼殺隊の剣士になった時が15歳で、その身長は160㎝前後と言われています。160㎝前後の少年が1㎏の日本刀を長時間振り回して敵と戦うなんて、現実離れしていると思いますか?

武士と日本刀


ですが、実際に鎌倉時代や戦国、江戸時代など武士の時代には炭治郎と同じような体格の少年たちが一人前に日本刀を振って敵と戦っていたのです。またこの時代は、大人ですら平均身長は150㎝前後と言われていますから、その体型で日本刀を振る続けることは、今では考えられないほどの至難の業だったと言えるでしょう。

ちなみに現代の時代劇で使われている日本刀は、アルミニウム合金の一種であるジュラルミンで作られているので、実際に武士が使っていた鉄でできた日本刀よりも明らかに軽く、その重さは本物の日本刀の約半分なのです。時代劇で格好良く刀さばきを決めている俳優も、本物の日本刀では重すぎてあれだけの機敏な動きは見せられないかもしれません。
それどころかワンカットで腕がパンパンになって動けなくなるでしょう。

それでは、どうして昔の武士たちは小柄な体型で、重い刀を一日中振り回して敵と戦うことができたのでしょうか?

その答えは、「全身で刀を振っている」ということです。
私たち素人は、刀を振る時にどうしても腕力に頼ってしまいがちなのです。腕の力だけで刀を振ろうとすると、どれだけ腕力に自信がある人でも、すぐに腕の筋肉に乳酸が溜まってしまい動かなくなってしまうのです。
ちなみに、鬼滅の刃でも炭治郎が修行中に素振りをする場面では、「腕がもげそうなほどの素振り」と言っていましたね。多分この頃の炭治郎はまだ腕の力だけで刀を振っていたのでしょう。

一方で、全身の力で刀を振っている武士は、体全体の力を自身の刀に伝えている為、ちょっとやそっとの時間振り続けていても疲れません。足の先から刀の先まで全身に力を伝えてそこから爆発的な力を出しているのです。

また敵との激しい太刀打ちにおいても、敵の刀から伝えられる強い力を腕だけで受け止めることはなく、これもまた全身で受け止めます。つまり敵の刀→自分の刀と伝わってきた力は自身の足の先まで届きます。つまりどれだけ強い力を相手から与えられたとしても腕だけが疲れることはないのです。

日常生活における力の出し方

この全身で力を出すという方法は、何も武士と刀の関係においてだけではありません。現代の日常生活においても非常に重要なのです。

例えばいろいろなスポーツにおいて、ボールを投げたり、バットやラケットを振ったりする時、腕の力だけでは強いパワーを出すことはできません。全身からボールやバット、ラケットに力を伝えて、それを発散することで爆発的なパワーを出すことができるのです。
またスポーツ以外の日常生活においても、重い荷物を持ったり、家事をしたりする場合に、腕だけでなく全身から力を出すことができれば、今よりももっと楽に効率良く行うことができます。そうすることで、変に力を出して起こる体の歪みや腰痛などを防ぐことができますので、普段の生活にこの力の出し方を取り入れることは非常に有効だと言えるでしょう。

古武術・不二流体術の勧め


全身から力の出し方を学ぶには、古武術の一種である不二流体術をお勧めします。
古武術とは、武士の戦いにおける技を基に誕生し、発展してきた日本の伝統的な武術のことです。
この古武術には、剣術・柔術・体術など多くの種類があり、そういったもの全てにおいて、前述したように全身から力を出すことが基本となっています。

この古武術の一種である不二流体術は、基本的な姿勢から力の出し方を学び、日常において生活の質を高めたり、または現代社会で起こり得る危険な状況において自分の身を守れる力を身に付けたりします。

不二流体術名古屋・大阪道場には、健康を増進したい方、自分の身を自分で守りたい方、そして武術を極めたい方など様々な目的を持った生徒さん達が日々稽古に励んでいます。

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