現代社会において考える「護身術を学ぶ本当の意味」とは

護身術を学ぶ意味を常に考えています
現代社会において、護身術を使う場面に遭遇すること。海外と比較すれば、日本では非常に少ないと言えるでしょう。このような日本においても、やはり私たちは、「護身術を身につける」ことを強くおすすめします。

不二流体術道場にて、護身術を学ぶことは、真実に触れるという一面があります。いくら「平和」だとはいえ、有事・非常事態が起きないとはいえません。「絶対に有事にはならない」と思いこんでいる人と、「有事、非常事態は起こり得る」と思い生きる人では、実際にそうなった時の行動はもちろん、毎日の生き方も変わるはずです。

もう一つは、「自らの実力を知ることができる」ということです。自らより体が大きい相手、力が強い相手がいかに怖いか。自らより強いものがどれだけ多いのか。稽古を積めば積むほど、自分を知ります。だから、身を護る術が身につきます。今の日本は、本当に平和ボケの一言です。しかし、北朝鮮や中国の驚異はそこまで迫っており、また、一国の元首相が白昼堂々銃殺されるのが今の日本です。

身を護るべき「まさか」の事態は、突然起こりえます

暴漢に襲わえれる

暴漢、痴漢、酔っぱらい…様々なトラブル・危険因子は、突然やってきます。

他にも地震だったり、津波だったり、落雷だったり、危険なものは人だけではありません。そういったあらゆる異常事態から身を護らねば、真の護身術とはいえません。

では、そういったものへの最大の防衛策は、何でしょうか。それは、有事を想定した「訓練」の限りない反復です。

例えば、学校や職場で行う避難訓練を決して馬鹿にしてはいけません。「こうなったらこうする」。これを真剣に大切にしている人たちは、高い確率で、それを実行できます。

東日本大震災のときも、冷静だったかどうかは不明ですが、避難訓練どおりに避難ができた小学校がありました。津波が迫ってきたら、こうしようという訓練どおりに子どもたちは動きました。近隣住民は、その子どもたちにつられて避難をした人は助かり「まさか飲み込まれるほどの津波が来るはずがない」と思い、避難さえしなかった人もいるほど、危機に対する行動は、反復練習で変わってくるのです。

暴漢に襲われたら?も想定し訓練しておく


圧倒的な力や技術で、相手を制圧することが護身術ではありません。それは最終手段です。先程の避難訓練と同様です。

このような異常を察知したら…

  1. 相手を欺き、逃げる。
  2. 武器になり得るものを探しつつ、大声を出す。
  3. 交番に、人混みに、駆け込む。
  4. 相手が怒ってきたら、理由に関係なく、謝る。

等、あらゆる有事を想定しどう動くかを決めておき、それを反復する。この反復が、実際の有事に、足がすくんでも何とか動けるか。何もできないかを分けます。

※あらゆる有事を想定しないと、想定外のことが起きた場合に身動きが取れなくなります。よって想定しつつも自然体が重要なのですが、また別の機会に論じたいと思います。

護身術の稽古中に、どれだけ実践を想定できているか?がその時を左右します


実践を想像せず「これは稽古だから」といい加減に稽古をしても、実際に護身できるかというと、それは難しいです。

自分よりも大きい相手が、今まさにおそいかかってきている。これにどう対処するか。
あなたが女性ならば、はるかに力が強い男性が、手加減なしにおそいかかってきている。この場合、どのように自分を守るか。
子供や、妻と一緒にいるときに、因縁をつけられた。どのように子供・妻を護るか。

等、稽古をするたびに、これは実践だと思いながら練習を重ねることと、あくまでこれは練習だと思いながら積み重ねるものでは全く得られるものが違います。

日常、しいては人生の生き方が変わるはずです

この考え方で行くと、日常の生き方も、変えざるを得ません。例えば営業職の方が、営業のロープレをするのと似ています。ロープレだと思ってやるのでは意味がありません。やはり本番を想定するかどうかです。

家族とのコミュニケーションもそう。もし今日が最後だったら、瞬間瞬間、心を込めてコミニケーションをするはずです。

護身術を真剣に学ぶということは、平和な毎日が、永遠に続くというのはありえないという事実を、素直に受け止めることになります。

常に緊張状態にいるわけではなく、今日を、今を懸命に生きるという生き方に変わっていいきます。

自らを知る

もう一つは「自らを知る」ということです。

パンチ力に自信があったとしても、本気で人を殴ったことが無く、また殴られたことが無ければ、本当にそのパンチで身を護れるかどうか、わかりません。本当に殴るわけにはいきませんので(試合という手段はありますが)、自ら奢らず、強い人はいくらでもいるという事実を受け止めることが必要です。

護身術を学ぶ意味=日々を懸命に生きるという事


実際の有事で身を護ることができるようになることは勿論ですが、護身できる自分を作るということは、日々を懸命に生きるという生き方そのものを学ぶことができます。

有り難い毎日に、感謝の念を覚えることができるようになります。護身術は大変奥が深いもので、全ての日本人に護身術、私達の不二流体術を学んでほしいと思っています。

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