江戸時代の歩行法ハウツー『不及先生千里善走伝』 を読む②


皆様こんにちは!今回はシリーズ第2回目、江戸時代に出版された歩き方のハウツー本『不及先生千里善走伝』の内容をご紹介していこうと思います。
ここ最近「ナンバ歩き」や「古武術歩行」といった、日本人古来の、日本人に合った歩き方や身体操作に関心を持たれる方が増えているようです。

原文のテキストはこちらを使用しています↓
https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_detail_md/?lang=0&amode=MD820&bibid=7167243

第1回はこちら→江戸時代の歩行法ハウツー『不及先生千里善走伝』 を読む①

完読まで全何回になるかは分かりませんが・・・気長にお付き合いくだされば幸いです。

■目次

■『不及先生千里善走伝』目録
■『不及先生千里善走伝』より「三ツ足運歩之法」を読む(原文と現代語訳)
■日本人本来の歩き方を体感・習得するなら古武術・不二流がおすすめ。
■【大阪・名古屋】無料道場体験で身体の感覚を体感してください!

■『不及先生千里善走伝』目録

『不及先生千里善走伝』では以下の8つの運歩之法、つまり歩き方のハウツーが紹介されています。

目録
一 三ツ足運歩之法
一 肩衣袴穿之節運歩之法
一 上坂運歩之法
一 下坂運歩之法
一 平地運歩之法
一 時切迅足運歩之法
一 七躰之法
一 千里飛翼之法

ここからは、その内容についてご紹介できればと思います。

■『不及先生千里善走伝』三ツ足運歩之法を読む(原文と現代語訳)

※翻刻の本文中()で記した読み仮名については、カタカナ表記のものは原文に記載されている読み仮名、ひらがな表記のものは読みやすさを考慮して付け足した読み仮名になります。

※翻刻の読点、句読点は読みやすさを考慮して付け足したものです。
※翻刻の濁点の有無は、原文に基づいて表記しています。

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●原文の翻刻

三ツ足運歩之法

夫(それ)人尋常(ヨノツネ)、只何意ナク歩行スレバ労倦(クタビレ)テ脚ダルクナリ、重(かさね)テモ他出(たしゅつ)セントスレバ、懶(モノウ)キ意(ここ)ロ生スルナリ。

其(ソレ)ハ運歩之法ヲシラザルニ因テナリ。余カ(が)家傳ニ三法アリ。此三ツノ法ヲ意得(こころえ)テ行程スルトキハ何ン十里トイエトモ労倦スルヿ(こと=事の略字)ナシ。其ノ人相應ニハ驗(しる)シアルベシ。
先ツ一二三ノ法ヲ能〃(よくよく)考エ見ルベシ。
第一ハ眞(しん)ノ足取ト云㕝(いうこと)アリ。此ハ五分五分ニ運歩スルナリ。此ヲ眞ノ歩驟(アシトリ)トス。
第二ハ行(ぎょう)ノ足取ト云㕝(いうこと)アリ。此ハ四分六歩ニ運歩スルナリ。此ヲ行ノ歩驟(アシトリ)トス。
第三ハ草(そう)ノ足取ナリ。此ハ人〃尋常運歩スル所ノ歩驟(アシトリ)ナリ。克(ヨク)此ノ真行草ノ歩驟ヲ考エ見ルヘシ此三法相分ルトキハ甞(カツ)テ以(もっ)テ少モ労倦スルヿ(こと)ナシ。

【語釈】
※他出:家を出て外出すること
※歩驟:ほしゅう。歩くことと走ることの意。ここでは「あしどり」と読ませている。
※驗シ:しるし。効果

●現代語訳

三ツ足運歩之法

さて、人は通常、ただ何気なく歩いていれば、くたびれて脚がだるくなり、再び外出しようとすれば、怠くて面倒くさいという気持ちが生まれるものだ。

それは、運歩之法を知らないためである。私の家に伝わるものに、三法がある。この三つの法を身に付けて、旅に出るときは、何十里の距離であってもくたびれることがない。その人相応に効果があらわれるであろう。

まず、一・二・三の(それぞれの)法をよくよく考えてみよう。

第一は、真の足取というものがある。これは、(左右の足を)五分五分に運ぶものである。これを「眞ノ歩驟(しんのあしどり)」とする。

第二は行の足取というものがある。これは(左右の足を)四分六分で運ぶものである。
これを「行ノ歩驟(ぎょうのあしそり)」とする。

第三は草の足取である。これは人々が通常、歩くとき時にしている歩驟(あしどり)である。よく、これら真・行・草の歩驟(あしどり)を考えてみるべきだ。

この三法が理解できた時には、全く持って、少しも疲れることはない。

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三ツ足運歩の法では、真・行・草3つの運歩の法をまず理解すべきだと説いています。

そもそも、真・行・草とは、元々は漢字の書体である、真書(楷書)・行書・草書の意味でしたが、そこから転じて、華道・茶道など日本の伝統文化において格式の違いや、稽古の段階を表すようになりました。
「真」がフォーマルであるとすれば、「草」はカジュアル、「行」はその中間と言った感じです。

ここで述べられている、足を五分五分に運ぶ、であるとか四分六分に運ぶ、というのは文章だけ見てもよく分からないですよね。

いろいろ調べていると実際に、この歩き方を実践されている方の動画を見つけたので、ぜひご参考ください。

Youtubeチャンネル BUDO JAPAN CHANNEL さん↓

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■日本人本来の歩き方を体感・習得するなら古武術・不二流がおすすめ。

さて、今回も江戸時代の歩行法ハウツー本『不及先生千里善走伝』の内容をお伝えしましたが、実際に「日本人古来の歩き方、身体操作を習得したい!」と考えてこの記事に辿りついた方もおられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかしながら、具体的にどのように身体を使えばよいのか?正しい方法はどうすればよいか?といった事は本やネットの情報を見るだけで学ぶのはかなり困難だと思います。

とくに最近では「ナンバ歩き」をはじめとした日本人の身体操作に注目が集まっているだけに、インターネット上には本当に有益な情報に紛れて、陰謀論のような真偽の疑わしい情報も大量に流れています。

そこで、正しく日本古来から伝わる身体操作を身に付けたい、本物の日本人の身体操作について学びたい、と考えておられる方には古武術(護身術)をおすすめしたいと思います。

古武術は日本に伝統的に伝わってきた護身のための武術で、合気道の元になったものでもあります。
古武術は文字通り、古来から格闘術として受け継がれてきたものであり、相手がどのような者であっても実戦で勝つために磨き上げられてきました。そのため、自分より体格の大きな相手にも対応できるよう、筋肉の大きさに頼った力まかせの強さではなく、人間の体の構造を上手く利用した、合理的な身体の使い方によって相手を制します。

このような古武術(護身術)を学ぶことで、西洋的な生活を送っている現代人の我々も、昔の日本人のように力を発揮できる正しい姿勢や、負担がかからない身体の使い方などを学ぶことができるのです。

●不二流の身体操作を体感した道場生の感想

力まかせに闘うものではない、という点で女性や子どもなど力の弱い人でも問題なく取り組むことができるのも古武術を学ぶ魅力の一つです。

古武術のイメージとして、一部の特殊な人がやっているような印象があるかもしれませんが、実際は普通の習い事としてたくさんの方が稽古に通われています。
そして、古武術の稽古にはたくさんのメリットがあります!

古武術のメリット① 護身術が学べる!
古武術は護身術のための武術です。襲われた時の対処など、自分の身を守るための技術を身に着けることができます。特に不二流では、基礎の身体づくりから始まり、年齢や性別に関係ない本当の強さを手に入れられるのが特徴です。

古武術のメリット② インナーマッスルが鍛えられる!
護身術の技を効果的に使うためには、鍛えられたインナーマッスルによって身体を支え、正しい身体操作を行う必要があります。なので、順を追って稽古に取り組んでいくことで、インナーマッスルも鍛えられます。

古武術のメリット③ 室内でできるので、雨も日焼けも心配なし!
稽古は空調のきいた屋内で行うので、季節や天候に左右されません!これからの季節に気になる日焼けも、まったく心配せずに運動することができます。

私たちの流派「不二流」の特徴は、正しく身体を使うための基礎的な身体づくりです。全くの初心者の方でも稽古をする中で、少しずつ無理なく取り組むことで護身術を実践するための身体を作ることが出来ますし、格闘技経験者の方にも本格的な古武術の身体操作を学び身に着けられると好評です。

※不二流についてはこちらの記事で詳しく説明しています→【護身術が習える!】「不二流(ふじりゅう)」について知ろう!

■【大阪・名古屋】無料道場体験で身体の感覚を体感してください!

現在、私たちは名古屋と大阪で稽古を行っていますが、お子様からご年配の方まで、皆さん自分のペースで楽しみながら稽古をされています!
最近では女性の方もたくさん稽古に通われています。

日本人本来の身体操作を身に付けたい、本物を学びたいと考える方は、ぜひ一度私たちの稽古場に体験に来てみてください。
今まで見学に来られた方の中には、古武術を実践する体験の中で、身体の感覚が変わったと感動される方も多くいらっしゃいました。

百聞は一見にしかず。私たちは随時、無料体験を受け付けているので、「ちょっと興味がある」「実際に体感してみたい」という方はまずは見学・体験でにお越しいただければと思います。

現役会員の皆さんも入門のきっかけは様々ですが、「古武道の身体操作に興味がある」「護身術を学びたい!」という同じ目標に向かって稽古に励んでいるので、稽古は真剣に取り組みながら、普段は和気あいあいとした雰囲気で、会員同士の交流も楽しんでいます。

道場や稽古場の様子・体験のレビューはこちら↓
【不二流の道場ってどんな所?】名駅道場を覗いてみよう!
【稽古の様子】護身術・不二流の普段の稽古の様子をご紹介します
【あなたはなぜ不二流に?】道場体験に来られた方に理由を聞いてみました!
【あなたはなぜ不二流に?】道場体験に来られた方に理由を聞いてみました!パート2

【女性会員も増えています!】現在稽古をされている女性の会員様から感想をいただきました!

・受け身もとれず体を動かすことさえできなかったけど、今は受け身もできるし攻防ができるので、いつもワクワクしています。鍛錬の効果、成果を感じて、いつも楽しい!

・運動経験が無い方がほとんどですが、筋肉や骨格の動かし方から学べるので、体力、運動経験に関係なく稽古が可能だと思います。

・運動経験がある方、癖があるかたは力を抜くことから始めます。最初は難しいですが、少しずつ出来るようになりました。力を入れるからこそ力を抜けるので、まずは正しく力を入れることから始めました。

・鍛錬の大切さが分かりました!

・懇親会やLINEグループでも女性の方が積極的な印象です(笑)風通しのよいコミュニティで良かったです!

・大学卒業したばかりのYouTuberですが、良いコミュニティに出会えて良かったです。

・皆キャラが濃いので(笑)言いたいことが言える空間だと思います。気を遣わなくて良いのが嬉しいです。

興味を持たれた方は・・・

道場の見学や体験などのご相談はメール・LINEでも受け付けておりますので、まずはお気軽にお問合せいただければ幸いです!

お電話でのお問い合わせ → ☎ 052-880-4504
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