
皆様こんにちは!今回は日本の「武士道」と西洋の「騎士道」がテーマです。
どちらも「戦う者の倫理観」として知られ、しばしば比較される存在で、新渡戸稲造が英語で著した『武士道』も、武士道を西洋の騎士道とを比較しながら紹介しています。
日本の武士とヨーロッパの騎士は、ともに武力を背景に社会秩序を支えた存在でありながら、その精神性や価値観には大きな違いがあります。
映画や小説などでは、武士も騎士も「名誉を重んじる戦士」として描かれることが多く、似た存在として語られることも少なくありません。
しかし、その内側にある思想を深く掘り下げると、両者は全く異なる文化や宗教、社会構造の中で生まれたものであることが見えてきます。
本記事では、武士道と騎士道を「人間の生き方の哲学」という視点から読み解きながら、その違いと共通点、そして現代社会に与える示唆について考えてみようと思います。
■武士道とは何か|日本人が育んだ「内面の倫理」

武士道は法律ではなく「生き方の美学」
武士道は、日本の武士階級に受け継がれてきた精神的な規範です。
江戸時代中期に記された『葉隠』が有名ですが、もともと武士道は西洋の法律や戒律のように明確に文章化されたルールとして存在していたわけではありません。
武士道は、儒教、禅宗、神道といった思想が融合して形成された倫理観であり、「どう生きるか」「どう死ぬか」という価値観を内面から支えるものでした。
代表的な武士道の価値には、以下のようなものがあります。
・義(正義や正しい行い)
・勇(恐れに屈しない精神)
・仁(思いやり)
・礼(礼儀や節度)
・誠(嘘をつかない)
・名誉
・忠義
これらは命令として守られるものではなく、「人格として身につけるもの」と考えられていました。
武士道の核心は「死生観」にある
武士道を語る上で欠かせないのが、死に対する価値観です。
武士は「死を覚悟して生きる」ことが理想とされました。
これは単に勇敢さを示すものではなく、死を恐れないことで、目の前の行動に迷いをなくし、誠実に生きるための思想でした。『葉隠』には「武士道とは死ぬことと見つけたり」という有名な言葉があります。
この思想は、命を軽視しているわけではなく、常に死の覚悟をもつことで、自らの生きる理由を見つめ直し「武士として恥をかかずに、人生を有意義に生きる」ことを目指した哲学といえます。
主従関係に根差した倫理
鎌倉時代に武士が台頭して以来、武家社会では「御恩と奉公」という主従の絆が形成されました。当初は領地保障を介した互恵的な関係でしたが、次第にそれは「忠義」という精神的な価値へと昇華されていきます。
この価値観は儒教の影響を受けていますが、中国や韓国の儒教が家族への「孝」を最優先するのに対し、日本の武士道は主君への「忠」を至上の美徳とした点に大きな特徴があります。
主君への忠誠は、単なる法的な契約を超え、代々の「御恩」に対する深い信頼や、日本特有の「情」の文化に根差した人格的な結びつきとして発展していったのです。
■騎士道とは何か|キリスト教が育てた騎士の倫理

騎士道は宗教と密接に結びついている
騎士道は中世ヨーロッパにおいて、騎士階級に求められた倫理規範です。武士道との最大の違いは、騎士道がキリスト教の価値観に強く影響されている点にあります。
騎士は単なる戦士ではなく、「神に仕える戦士」としての役割を担っていました。そのため、騎士道には宗教的な戒律が含まれています。
騎士道の主な価値には次のようなものがあります。
・神への信仰
・弱者の保護
・正義の実現
・女性への敬意
・勇気
・名誉
特に特徴的なのは「弱者を守る」という使命です。騎士は農民や女性、子どもなどを守る存在として理想化されました。
騎士道は社会秩序を維持する制度でもあった
中世ヨーロッパは戦乱が頻発する時代でした。武力を持つ騎士たちが暴走すれば社会は崩壊します。そのため、騎士道は暴力を統制するための倫理としても機能しました。
騎士になるには、厳格な儀式や教育を受ける必要がありました。叙任式では神への誓いが行われ、騎士としての責任を社会的に認められる仕組みが整えられていました。
これは、武士が家柄や身分によって武士になる場合が多かった日本とは対照的です。
女性への敬意という価値
騎士道の特徴としてよく挙げられるのが、女性を守るという思想です。
これは「宮廷恋愛」という文化と結びついて発展しました。
この思想は現代的な「男女平等」とは異なり、女性を守るべき「高貴でか弱き存在」として、あるいは「崇拝の対象」として形式化されたものです。
騎士は女性に忠誠を誓い、その名誉のために戦うという理想像が形成されました。
この思想は文学や詩、芸術に大きな影響を与え、西洋文化の中で重要な価値観として定着していきました。
■武士道と騎士道の決定的な違い

① 内面重視の武士道と規範重視の騎士道
武士道は、個人の内面に根ざした精神文化です。明文化されたルールよりも、「どうあるべきか」という美学が重視されました。
一方、騎士道は宗教や社会制度に基づく規範として成立しています。騎士の行動は神への信仰や社会的責務によって統制されました。
つまり、
・武士道=内面倫理
・騎士道=社会的規範
という違いがあるといえます。
② 主従関係と信仰の違い
武士道では主君への忠誠が最重要視されました。
しかし騎士道では、最も上位にあるのは神への忠誠です。
騎士は王に仕えますが、その正当性は神の意志によって保証されると考えられていました。この宗教的階層構造は、日本の封建制度とは大きく異なります。
③ 死に対する価値観
武士道では、死を覚悟することが理想とされました。
武士にとっての「切腹」は単なる自死ではなく、「責任を取る」「身の潔白を証明する」という意味のある儀式的な刑罰・名誉を守る行為でした。
一方、騎士道では、死は神への帰還と考えられましたが、キリスト教において自死は重罪(地獄に落ちる行為)であるため、騎士は「名誉ある戦死」は求めても、自ら命を絶つことはありませんでした。
④ 名誉の意味
武士にとって名誉とは、自己の誠実さや忠義を守ることでした。
騎士にとっての名誉は、神と社会に対する責任を果たすことを意味します。
この違いは、日本が「恥の文化」と呼ばれるのに対し、西洋が「罪の文化」と呼ばれる背景とも関係しています。
■現代社会における武士道と騎士道の意味

武士道が現代日本に与えた影響
武士道の価値観は、現在の日本社会にも色濃く残っています。
例えば、
・責任感
・礼儀
・忍耐
・チームワーク
・約束を守る文化
これらは企業文化やスポーツ精神にも影響を与えています。
「責任を取る」「人に迷惑をかけない」「卑怯なことをしない」など、今の私たちも共感できるものは多いでしょう。
また近年では、武士道は「自己鍛錬」や「精神修養」という観点から再評価されています。武道や伝統文化の中には、単なる技術ではなく、人間性・精神性を磨く思想が息づいています。
騎士道が西洋社会に残した価値観
騎士道は、現代の西洋社会において次のような形で継承されています。
・紳士的態度
・弱者保護の理念
・ボランティア精神
・女性尊重の文化
特に「レディーファースト」などの習慣は、騎士道の影響を受けた価値観の代表例といえます。
二つの精神文化が示す普遍的価値
武士道と騎士道は文化的背景こそ異なりますが、共通している点も存在します。
それは、「力を持つ者がどう生きるべきか」という問いに向き合っている点です。
西洋には「ノブレス・オブリージュ(高貴なる者の義務)」という言葉があります。これは、社会的地位や富、あるいは武力という「力」を持つ者は、それを行使するだけでなく、社会に対する重い責任を果たさなければならないという道徳観です。
騎士道はこの精神の源流となり、「弱者を守り、正義を貫く」という形で結実しました。
一方で、日本の武士道もまた、支配階級である武士に対し、単なる武力の行使ではなく、高い自己規律と民への慈しみ(仁)を求めました。
どちらの思想も、単なる戦闘技術ではなく、「強者こそ謙虚であり、倫理的であれ」という人格の完成を重視したのです。
この視点は、リーダーシップや社会的責任が問われる現代のビジネスシーンや政治、国際社会においても、極めて重要な示唆を与えてくれます。
現代人にとっての武士道と騎士道
現代では、武器を持って戦う場面はほとんどありません。しかし、人間関係や仕事、社会生活の中で「どう振る舞うべきか」という課題は常に存在します。
この二つの思想をバランスよく理解することで、現代社会をより豊かに生きるヒントが得られるのではないでしょうか。
■まとめ|文化の違いを超えて見える、人間の理想像
武士道と騎士道は、それぞれ日本とヨーロッパという異なる歴史と文化の中で生まれました。しかし両者は、「力を持つ者が社会にどう貢献するか」という共通の課題に向き合った思想です。
武士道は内面の誠実さを重んじ、騎士道は社会的責任と信仰を重視しました。
この違いは、単なる文化差ではなく、人間がどのように倫理を形成してきたかを示しています。
現代社会では、多様な価値観が混在し、人々は自分なりの生き方を模索しています。その中で、武士道と騎士道は、自己を律し、他者を尊重するという普遍的な教訓を与えてくれます。
歴史を振り返ることは、単なる過去の学習ではありません。
そこには、現代をより良く生きるための知恵が詰まっています。武士道と騎士道の精神は、時代を超えて、人間の理想像を問い続けているのです。
■日本人の精神と身体操作を学ぶ古武術なら不二流!

ここまで、武士道と騎士道の違いについてお伝えしてきました。
もし、武士道など、日本人古来の精神を学びたい、という方には古武術の稽古がおすすめです。
古武術にも様々な流派がありますが、中でも私たちの流派、不二流は精神修養など日本の伝統的な思想や、日本古来の身体操作、日本人の身体や筋肉に合った身体づくりに重きを置いて稽古をしています。
そして、本当の強さを手に入れられる、ということで他の格闘技経験者からも「年齢に関わらず強くなれる」実戦的な古武術ということでお墨付きをいただいています。
(当道場の師範・岩山もキックボクシングなど他の格闘技を経験した後、真の強さを求めて不二流に転向しました)
不二流ついてはこちらの記事で詳しく説明しています→【護身術が習える!】「不二流(ふじりゅう)」について知ろう!
このように書いていると、「凄く厳しい道場かも…」と尻込みされる方もいらっしゃるかもしれませんが・・・(笑)
実際の道場の雰囲気は和気あいあいとした感じで、最近では女性や子どもたちもたくさん稽古に通われています。初心者の方もご安心ください!
運動が苦手な方、武道の経験がない方でも段階に合わせて無理なく稽古を進めていくので、着実に護身術を身に着けることが出来ます!
なかなか、言葉で説明するのも難しいので、ぜひ大阪、名古屋近辺にお住まいの方は、実際に体験にお越しいただき体感して頂ければと思います(^^)
また、古武術のイメージとして、一部の特殊な人がやっているような印象があるかもしれませんが、実際は普通の習い事として老若男女問わずたくさんの方が稽古に通われています。そして、古武術の稽古にはたくさんのメリットがあります!
古武術のメリット① 護身術が学べる!
古武術は護身術のための武術です。襲われた時の対処など、自分の身を守るための技術を身に着けることができます。特に不二流では、基礎の身体づくりから始まり、年齢や性別に関係ない本当の強さを手に入れられるのが特徴です。
古武術のメリット② インナーマッスルが鍛えられる!
護身術の技を効果的に使うためには、鍛えられたインナーマッスルによって身体を支え、正しい身体操作を行う必要があります。なので、順を追って稽古に取り組んでいくことで、インナーマッスルも鍛えられます。
古武術のメリット③ 室内でできるので、雨も日焼けも心配なし!
稽古は空調のきいた屋内で行うので、季節や天候に左右されません!これからの季節に気になる日焼けも、まったく心配せずに運動することができます。
もしこの記事を読んで護身術に興味を持たれた方は、ぜひ不二流を学んでみてはいかがでしょうか?
現在、私たちは名古屋と大阪で稽古を行っていますが、お子様からご年配の方まで、皆さん自分のペースで楽しみながら稽古をされています!
どんな雰囲気なのかは、過去のブログで道場・稽古場の様子をご紹介しているので、コチラをご覧ください↓
【稽古の様子】護身術・不二流の普段の稽古の様子をご紹介します
■【名古屋・大阪】まずは無料道場体験で実際に体感してください!

現在、私たちは名古屋と大阪で稽古を行っていますが、お子様からご年配の方まで、皆さん自分のペースで楽しみながら稽古をされています!
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現役会員の皆さんも入門のきっかけは様々ですが、「古武道の身体操作に興味がある」「護身術を学びたい!」という同じ目標に向かって稽古に励んでいるので、稽古は真剣に取り組みながら、普段は和気あいあいとした雰囲気で、会員同士の交流も楽しんでいます。
道場や稽古場の様子・体験のレビューはこちら↓
【あなたはなぜ不二流に?】道場体験に来られた方に理由を聞いてみました!
【あなたはなぜ不二流に?】道場体験に来られた方に理由を聞いてみました!パート2
【女性会員も増えています!】現在稽古をされている女性の会員様から感想をいただきました!
女性会員様のインタビュー動画はこちら→https://goshinjutsu.jp/interview-video/
・受け身もとれず体を動かすことさえできなかったけど、今は受け身もできるし攻防ができるので、いつもワクワクしています。鍛錬の効果、成果を感じて、いつも楽しい!
・運動経験が無い方がほとんどですが、筋肉や骨格の動かし方から学べるので、体力、運動経験に関係なく稽古が可能だと思います。
・運動経験がある方、癖があるかたは力を抜くことから始めます。最初は難しいですが、少しずつ出来るようになりました。力を入れるからこそ力を抜けるので、まずは正しく力を入れることから始めました。
・鍛錬の大切さが分かりました!
・懇親会やLINEグループでも女性の方が積極的な印象です(笑)風通しのよいコミュニティで良かったです!
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・皆キャラが濃いので(笑)言いたいことが言える空間だと思います。気を遣わなくて良いのが嬉しいです。
興味を持たれた方は・・・
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